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ハーフティンバー建築記
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前の家ではオーク材のフローリングだった。 19mmのアメリカン・レッドオーク・フローリング。 施工した大工さんが無垢材になれていず、乱尺の材の間に入れなければならない隙間を入れなかったので、部分的にはそりあがった。でも、なかなかいい木だった。
81cbbaa7jpeg今のマンションのフローリングがミャンマーチーク。これはさらにすばらしい。入れて
2年経ったが、チーク材はぴくりとも動く気配がない。 床は見事にまっ平らのまま。 堅さはオークと比べると、かなりやわらかく感じる。 比重などでみると、クリやクスノキ、胡桃などに相当するのかもしれないl。 オークの堅さは、靴を履いた重歩行に向いている感じであったが、チークのほうは素足で歩いてちょうどいい頃合いの堅さ。 堅くはなく、かといって傷がつきやすいほどにはやわくはない。
そしてなんといっても、チークならではの特徴は天然の油分だ。これのおかげで、素足で歩くと、足に木材がぴたっとくっつき、なんとも気持ちがいい。

流石に東郷平八郎元帥が戦艦の甲板に!  とほれ込んだ銘木だけのことはある。

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静謐...な家にしたいと思う。でも、わたしはギターを弾くから、じゃんじゃかやって、それでも静かな家にしたい...なぞと思うからなかなか大変な仕事である。それでも仕方ない、わたしの60年代ビンテージギター愛器を爪弾くのが、この家の目的のひとつでもあるのだから。

cf5692d3jpeg考えてみれば、いつも頭の中には昔の蔵のイメージがあった。 子供の自分が大声で叫んでも、その声がいつまでも吸収されてしまう不思議な空間。外は、夏の日差しがさんさんと指しているのに、薄暗い蔵の中では、ひんやりとした空気がそのままに、いつまでも時間が止まったままであるかのよう。

このような心地よい空間を醸し出していたのは、厚さ20cm、いや30cmはあろうかという土壁。屋根には土を焼いた瓦とその下にご丁寧に土がしっかりと空間を護っている。

このような空間への憧れが根底にあるから、わたしは当初はハーフティンバーの間をレンガか竹小舞と土壁で埋めたかったのだ。 まじめに追求すればこれらの方法も可能であると思うが、いかんせん費用と時間がかかる。 従って今回は、せめてもの木質素材セルロースファイバーを2x4の9cmではなく、2x6の14cmを詰め込むことにしたのだ。 当然、これはコストアップにつながった。

外壁に、”木の繊維"を吹き込むだけでは不十分だ。室内に多くの人がいても、そのざわめきを吸収するだけの重量を家に持たせる必要がある。 そのためには、室内壁、そして2階の床下にもセルロースをすべて吹き込む。  外壁、屋根、内壁そして2階の床下とこれだけまんべんなく吹き込むセルロースの総重量は2-3トンにも達するという...  そう、これなら蔵の分厚い土壁とはいわないまでも、あの精神が充満した空間が得られるかもしれない。
木の誘惑第2弾は今回拙宅で使用した本命、ダグラスファー。
ダグラスファーは日本では米松という名で通っている。多分、日本の松が松食い虫にやられよい梁材が不足して以来、心強い代役となってきたが故の名前だろう。 北米では発見者の名前を取りダグラスファーつまり、ダグラスのモミと呼ばれる。しかし、実際には松でもモミでもなく、とがさわらという属だそうだが、こちらはどのような材であるかはわからない。
このようにダグラスファー、略してダグファーは、日本の住宅業界がまことにお世話になっている材なのである。 今回の家の建築にあたり、使用できそうな樹種は3つあった。1つがヘムロックすなわちカナダツガ、あとイエローシダー、そしてダグファーである。 その中で、イエローシダーは一番高くあまり現実的ではなかった。ヘムロックかダグファーか、という選択の中で結局ダグファーを選んだのは、まずオレンジを帯びた色合いがきれいであること、そして、外部に構造体を露出するハーフティンバーに用いる樹種として、耐久性がヘムロックよりは高いと思われたこと。
前回にも書いたが、わたしはハーフティンバーの建築はこれが2回目の堂々たるカルトぶりである。 笑 最初はダグファーで話が進んでいたのだが、柱をたくさん使う意匠としたのでコストダウンのためにイースタンホワイトパインを使うことになった。 このイースタンホワイトパインがなかなかよい材だった。 (ちなみに北米東海岸で産出する白っぽい木肌のパインであるからの名前。西海岸のウエスタンホワイトパインというのもあるがこちらの詳細は不明)  まず軽くて丈夫。そして、パイン独特の節が白い木肌に映えてなかなかきれいであった。(しかしばりばりの英国フェチのわたしは無常にもホワイトパインの柱をこげ茶色に塗ってしまうのであるが) そして耐久性もけっこうありそうな感じだった。非常にやわらかく軽い感じの木だが、それでも杉ほどは軽くなく、値段と品質のバランスがいい。

162d7091jpegそんな背景を経ての今回のダグファー選択である。そもそもは堅木に興味があった。ハーフティンバーの聖木オークを!とも思ったが、しかし挫折。 米国東海岸では結構一般的に使われているようであるが、値段も高いし、実際に使うといろいろ問題もでてきそう。 そんななかで、針葉樹=Softwoodでありながら、ダグファーは非常に堅くて重い。 実際に柱の材を持ってみるとずっしりとしてほとんど広葉樹と見まがうほど。 さらなる利点は、ダグファーは非常に大径木が取れるので、なんと芯去材で20cm角のティンバーが取れるのである。当然、これだけの大径木は天然の一次林から切り出される。 ホワイトパインではここまで芯去材をとるほどは大きい木ではないらしい。芯去材は芯持材より割れ、ねじれが少ないので、ハーフティンバーの構造体としてはより適しているといえる。 このダグファーを今回は、あまり濃い色をつけることなく見せる予定。最初の家は柱の黒い色によりかなり重厚な感じであったが、今回はもう少し軽快で、モダンな感じを狙っている。

構造体はもちろん極太ティンバーを金物を使わずに、ティンバーに仕込んだ仕口でがっちりとかつ柔軟に連結する。壁はパネルを埋め込んだ。 さてあとは屋根の仕上げをどうするかである。

もちろん、ハーフティンバー構造に適した特殊な屋根材があるわけではない。しかし、ハーフティンバーというカルトでマイナーな構造を選んだ以上、全体の雰囲気に調和した屋根材を選ばねばならない。

屋根の角度が90度くらいある急勾配の屋根にするなら、最高なのはタイルレンガだ。最近は南欧調のうねった形の瓦が人気だが、個人的にはハーフティンバーの急勾配屋根には平タイルのほうが似合う気がする。ドイツの田舎町などの民家で色彩がきれいに調和しているあの赤レンガタイルだ。

わたしの第一希望もこれだったのだが、いかんせん、予算大幅オーバーの憂き目に会い、屋根材も予算削減を余儀なくされた。それで代替案としたのが、アスファルトシングル。


これは日本ではあまり一般的ではないことが不思議なくらい予算と品質のバランスがとれた屋根材だと思う。 いわゆる洋風の屋根に使われる合成スレートよりも断然こちらのほうが質感が高い。今回用いたのは、Owen's Corning社の
Oakridge Pro 50 yrs のテラコッタ色。
http://www.owenscorning.com/around/roofing/shingles/index.asp

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1枚1枚を手にとって見ると、薄くてしょぼい。 確かにタイル瓦とは比べようもないのだが、しかし、そこはアメリカの合理主義。屋根に貼った後、地面から遠目に眺める具合が完璧にまで計算されているのである。 特筆すべきは、わざと出した色むら。これによって、シングル自体の薄さの印象が完全にかき消されている。ここらへんが、合成スレートののっぺりとした印象と完全に違う点である。 50yrの名が示すように、50年補償もついていて、性能面でも申し分ない。特に、急勾配だと雨漏りの心配も低い。

日本でのティンバーフレームに関連して考えることに、国産材を使った家造り運動がある。

わたしが違和感を覚えるものに国産材で家を建てよう! 的な運動がある。 この点に関しても、高橋修一さんの言説は非常に説得力がある。

”もちろん、日本の林業の窮状はわかる。しかし、それに対してただ感情的に国産材を使いましょう! と訴えても効果は低い。 例えば、杉はようやくダグラスファーなみの価格で入手できるようになった。しかし、杉の使い方は難しくへたに使えば野暮ったくなってしまう” とは高橋さんの弁である。

これには全面的に同意する。

木の家を建てよう!  みたいな住宅雑誌を開けば、このような家はいくらでも見ることができる。 しかし、個人的にはこれらの家は善意に満ちてはいるが、しかし、その味わいにおいて深みにかけるように思えて仕方がない。
確かに、杉が巷にあふれているのはわかるが、だからといって一律的に家作りに杉を使うべきだ、地場の木を使ったんだからいいでしょう。的な原理主義に近い。

結局、国産材を使おうと外材を使おうと、家は美しくなければならない、と思う。  凛とした美しさがない家は、10年、20年の流れの中の中で施主が変わり時代の好みが変わる荒波を超えて、建替えの運命を逃れられないだろう。

日本の家がなぜ寿命が短いか?  戦後とりあえず雨露をしのぐために建てられた在来工法の家は確かに耐用年数が低いだろう。しかし、壊される家のほとんどは、多分構造が限界が着たからで壊されるのではない...
だろう。そうではなく、一言で言えば施主が飽きた、つまりは心理的な寿命のほうが本当の原因だと思う。

しかし、このような資源の無駄、贅沢はもはや許されない。 今後50年、100年と住み継がれていくだけの価値のある家を建てることは、21世紀の施主としてのわたしたちに課せられた課題なのだと思う。

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